Eye-Contact

それからは本当に呆気なく終わった。
もちろん、
あたしの勝ち

5-1

1点は“キャプテン”としての意地って感じのプレイで……言い訳ならダンクなんか156センチのあたしが止めれるわけない。とでも言っておきます


「くそ…くそッ」

コートに倒れて低く唸っている竹山 剛を水を飲みながら見ていると

――パチパチ

顧問の佐藤先生…
さっちょんが拍手をしながらこっちに来た。

「さすが“あの”華南高校のエースの“田崎 陽”だね」

「は? さっちょん、どゆこと?!」
浩平がすかさず聞く。


「知らないのか? 女バスでは有名だよ。全国制覇の華南高校! そこの100年に1人の天才って言われてる1年にしてエース…がまさかのここにいる田崎なんだよ」

「あっ! 思い出した…高校バスケットの雑誌に陽ちゃん載ってたわ」
笛を持ったままマヌケな顔をした浩平が一人言のように呟く。

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