オオカミいっぴき。~クールな不良と甘々❤ラブ!~
拳をにぎって、小さく深呼吸をする。
櫂さんに宣言した。
ちゃんと篁くんに今の自分の気持ち伝えるって言った。
大丈夫。
篁くんは、わかってくれる。
「ごめん……なさい……」
あたしが告げると、篁くんの呼吸が止まるのがわかった。
フッとお腹に回された腕の力が弱まる。
「篁くんのことは……好きだよ。
でも、そういう好きじゃないの。
友達としての“好き”で……」
篁くんに伝わるようにと必死になって答えを出す。
「いま、あたしが好きなのは藤岡くんだから……ごめんなさい……」
ごめんなさい。
本当に、ごめんなさい。
でも、これがあたしの素直な気持ちだから。