オオカミいっぴき。～クールな不良と甘々❤ラブ！～

驚いて一瞬涙が止まる。

藤岡くんはまっすぐにあたしを見つめていて、あたしは口を開けたまま言葉の続きは言えなくなってしまった。




「……オマエは何を気にしてんだよ」

「え……?」




膝立ちだからあたしのほうが少し背が高くて藤岡くんを見下ろすかたちになっている。

藤岡くんがあたしを見上げるという珍しい体制に少し戸惑った。





「アイツが、友達でいいって言ったんだろ。笑ってたんだろ」





あたしは小さくうなずく。

肩に置かれた手が頭に移動して、藤岡くんらしく乱暴に髪を撫でられた。





「そんなら、オマエはそれに甘えてただ友達として笑ってりゃいいだけだ。



それがアイツの望みなんだし、オマエがそれ以外何したって仕方ねぇだろ」





――胸にストンと落ちてくる言葉に、また涙が出てくる。

止まらない。