オオカミいっぴき。~クールな不良と甘々❤ラブ!~
――あたしがアイツと出会ってしまったのは高校に入学して少し経ったころ。
「翼っ!!
あたし藤岡くんに恋したッ!!」
きっかけはたぶん絢のこの言葉だった。
「絢……頭大丈夫か?」
――わけがわからない。
だって絢はさっきチャラチャラした先輩に告白されに行ったはずだ。
そこでなぜ藤岡に恋するに至るんだっつの。
「藤岡くんって、すっごくいいひとだよね!!」
「……絢。本当にどうした大丈夫か。そういう冗談はやめてくれ」
藤岡というのは金髪で目つき最悪で気性の荒い、オオカミのように凶暴なヤツだぞ。
カンタンに言うなら不良だぞ!?
「? 大丈夫だよー。
あたし藤岡くん好きだもん」
その瞬間、あたしのなかで藤岡に対する殺意が芽生えた。