オオカミいっぴき。~クールな不良と甘々❤ラブ!~
「……ヘン、とか思ってんだろ」
「ほぇ?」
変?
藤岡くんはコロを腕に抱いたまま、無表情であたしに話す。
その瞳は、あたしじゃなくてコロにむけられていたけれど。
「……髪、別に好きでコレなわけじゃねーのに、生意気だってケンカ売ってくんだよ」
そう言って自分の髪を少し触る。
金色に透ける毛先が、キラキラと光った。
「ずっとそうだったから、周りとの付き合い方とかわかんねぇし、そっちだって俺に関わりたいとか思わねーだろーし」
コロをかかげて、高い高いをする。
「クゥン」というコロの鳴き声が部屋に響いた。
それを見て藤岡くんがほほえんだ。
「結構、こーゆーの好きなんだけど。イメージじゃねえだろ?」
そして、あたしに同意を求めるように目をあわせた。
その視線に、ドキドキする。