オオカミいっぴき。~クールな不良と甘々❤ラブ!~
沈黙がおちる。
聞こえるのはコロの鼻息だけだ。
藤岡くんはあたしを見つめたまま微動だにしない。
その何もかも見透かすような瞳に、あたしは耐えられず口をひらいた。
「……ご、ごめん、変なこと言って……」
「……別に」
その平坦な口調に、やっぱりあたしの気持ちは伝わってないってことがわかった。
それとも、迷惑だからあえて……なのかな。
どっちにしても、かなしい。
あたしが顔をあげると、目が合う。
むりやり笑おうとしたら、藤岡くんが言った。