オオカミいっぴき。~クールな不良と甘々❤ラブ!~
反応のない藤岡くんに、あたしが少し肩をおとすと、翼が藤岡くんに言った。
「おい、絢が話しかけてんだからちょっとは反応しろよ」
「あ゛?」
ヤンキーも一発で逃げ出すと言われる睨みも、翼には無意味。
翼は怖いものナシなのだ。
「あ? じゃねーよ、絢をないがしろにするな」
「……そいつが勝手にベラベラしゃべってるだけだろ」
「……確かにそうだけど、ちょっとぐらいは返してやったっていいだろ」
すると、藤岡くんは舌打ちをして、あたしを軽く睨んだ。
そんな視線にすらドキドキするあたしはもう病気だろう。
藤岡くんの薄い唇がひらいて、
「うぜぇから、近寄んな」
なんて言われた。
だけどたぶん、それはムリだよ。
これからもよろしく藤岡くん。