オオカミいっぴき。~クールな不良と甘々❤ラブ!~
その手をひっぱられて、あたしは簡単に藤岡くんに抱きしめられる。
「……わかったから、見んな」
「なんで……」
「ダセェから」
首を小さく横にふる。
赤い顔も、照れた表情も、すきだから。
藤岡くんの手が、髪をなでた。
「……俺。
俺のこと好き好きうるせえオマエのこと可愛いとか」
背中にある腕の力が強くなって。
「オマエにカッコ悪ぃトコ見せたくねえ、とか思ってんだけど」
あたしと藤岡くんにあったすき間が、なくなって。
「……それって、そーゆーことかよ?」
藤岡くんの声が、耳元で響いた。