掻きむしり
俺は手足に付いた土を払わずに不慣れな山道を走る。
俺に迫る足音は多くなる…。
俺はまた振り向いてしまった…。

俺を追ってきたのはバスに入りきらない人数だった。

いつあんなに増えた?
各々の手には木の棒、、ナイフ、鎌、果てには猟銃まである。

そして、猟銃が火を吹く。
その直後、俺の横っ腹がえぐれた。
走る振動でえぐれている箇所に痛みが走る。
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