トップ★シークレット〜あたしの彼氏は芸能人〜

外に出た瞬間――…


ムワッとした生温い空気にさらされて。
なんだか体がむず痒くなる…。



夏には、楽しいイベントがたくさんあるし。

優と、初めて付き合った季節も夏だったこともあって。


夏は大好きなんだけれど―…。




この蒸し暑さは、やっぱり苦手だな…。



そんなことを思いながら


あたしは、優の三歩後ろを歩く―…。




夜ならまだしも、
こんな真っ昼間から


芸能人である優と、手を繋いで歩くなんて以っての外…。


肩を並べて歩くわけにも、いかないもんね―…。




昔のように

手を繋いだり…
腕をくんだり…


まわりを歩く、
ふつうのカップルのようにはいかないんだ…。




周りの目を気にせず
堂々と付き合うことは…


優が芸能人である以上、
きっともう…できない――…。




.
< 105 / 337 >

この作品をシェア

pagetop