トップ★シークレット〜あたしの彼氏は芸能人〜
「昨日は早朝からドラマの番宣だったでしょ?
寝不足なんじゃない?大丈夫?」
「大丈夫だよ。
睡眠時間短いのには慣れてきたし」
そう言って優は笑い飛ばした。
「…せめて栄養はちゃんと摂らないとね!
はいっ、優にこれあげるっ♪」
あたしは自分の刺身のホタテを、優のお皿に乗せた。
「ありがと…って、
これ美衣が嫌いなホタテじゃん!」
「えへっ♪バレた?」
あたしはペロッと舌を出した。
「美衣は何気、好き嫌いけっこーあるよな〜?」
そう言いながら、あたしのあげたホタテを食べてくれている優。
「そうかな?
そういう優だって、人参にシシトウの天麩羅残ってるよ〜?」
「…うっ…美衣にやるよ!」
「えー!いらないよ、あたしも嫌いだも〜ん!」
「好き嫌いはダメだぞっ!」
人参をお箸でつかむと、無理矢理あたしの口に運ぼうとする優。
「きゃーっ!
だから、いらないってばーっ!!」
こんな風に、ご飯を食べてる時間だって。
あたしは
幸せを感じるんだ――…。
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