トップ★シークレット〜あたしの彼氏は芸能人〜
そして、
第一話の放送は終了した―…。
「…はぁ…
渉、切なすぎるよ…」
あたしはすっかり、渉に感情移入していた。
「だろ?
自分の好きな人が、よりによって自分の親友を好きとか、辛すぎるよなぁ…。」
「そんなことを考えただけで、胸が痛くなるし…。
あたしだったら、絶対耐えられそうにないや…。
それにしても優、ますます演技が上手になってたね。びっくりしちゃった。」
「マジで?
美衣にそう言ってもらえると、すげぇーウレシーんだけど。」
そう言って、少し照れながらハニかむ優がとても可愛い。
――その時…
〜♪〜♪〜
机の上に置いてある優の携帯は、鮮やかに光る着信ランプと共に、着うたが流れている。
「優の携帯鳴ってるよ?」
「おう…メールみたいだ」
優はあたしから離れて、携帯を取りにいくと。
そうしてる間にも、次から次へとメールが受信されているようで、着信音は鳴りやまずにいる。
「おっ、みんなドラマ見てくれたみたいで、感想くれてる!」
嬉しそうに、メールに目を通している優。
優はこうやって、たくさんの人達に支えられているんだね。
優の嬉しそうな顔を見ていると、あたしまで嬉しくなって、温かい気持ちになっていくよ――…。
そしてまた着信音が鳴り、誰かからメールが届いたようだ。
「…あ…紗菜からだ…」
そうボソッと呟く声が聞こえてきて…。
「…えっ!?
さっ、紗菜からっ…!?
なんて…なんて来たのっ!?」
それに対して、過剰反応してしまったあたし。
「…美衣??どした…?」
優はそんなあたしに不思議そうな顔をしながらも、「はい」とメール画面を差し出し、見せてくれた。
あたしの脈拍数は、上がっていくばかりだ―…。
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