トップ★シークレット〜あたしの彼氏は芸能人〜

そして―…

なんとか握手会が開催される、書店の最寄り駅に着くと…。


「美衣〜っ!!」

あたしを見つけてくれた真央は、"こっちこっち"と言わんばかりに、笑顔で手を振ってくれている。


「…あっ!真央!」

あたしもひらひらっと手を振り返すと、真央の元へと駆け寄った。



「今日はごめんね〜、付き合わせちゃって!
…って、乗り気じゃなかったわりには、なんだか美衣も気合い入ってる感じじゃない?」

そう言って、全身をなめ回すように見てくる真央。




やっぱり…

気合い入ってるって、わかっちゃう…!?


「そ…そうかな?そんなことないよ?」


「そぉ〜?
まっ、いいや!そんなことより早く行こ行こっ♪」

そう言って、真央はあたしの腕を引っ張ると、握手会の開催場所へと歩き出した――…。




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