僕の好きな人

恐らくこれが、

高校生活最後の席替え。

僕にとっては重要なことだった。



出席番号じゃ全然近くになれなかった。

三年目の春にしてやっと座れたこ右隣の席。


窓の外を眺めるフリをして彼女の横顔を見ていた。


頼むからくじ引きしても、

彼女のとなりに座っていたい。






なんと寂しい願いだろう。




いっそ彼女を振り向かせるような力をくださいと

いいたいけど。
< 5 / 76 >

この作品をシェア

pagetop