スタンド・アローン
 ブレザーにスラックスで固めた、オールバックの女子。

 腕組みをしたまま、憎々しげな眼差しを俺に向ける。

 はて、どっかで見たような気がするが…。

「フロストさん、口を慎んでください」

 一応いさめた教師も、冷ややかな視線を向けてくる。

…あ!

「思い出した!」

俺はポンと手を叩き、思わず声を上げた。

「ディアナ・フロスト!アルティメット・ユースで一発KOした!」

 やっぱり、知った顔だよ。

 しかも、できれば会いたくない類の。

 好き嫌いの問題じゃなく、面倒なんだよこいつは。
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