労働の価値 その2
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「いろんなふたつの関係」ではどうか。

布の「価値」は、
「ふたつだけ」のときよりずっと、
「使う価値」から離れていく。

というのは、
布の価値は今では、
上着の価値とも同じだし、
茶ともコーヒーの価値とも同じだから。

布は、
「上着っぽく」「茶っぽく」「コーヒーっぽく」なったので、
「布っぽさ」がだんだんなくなっていく。

ただしこの場合、
こうした価値がぜんぶ「同じだ」ということは、
見てすぐにはわからない。

「上着と同じ」と言っているその価値は、
ほんとうに、
茶のときも同じなのか。

   フラフラスルカモ、ワカラナイ…

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