労働の価値 その2
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服を着たいという「のぞみ」が、
人間を、
ちくちく、
つつきまわすので…

…人間は、
「上着作りという仕事」ができる前から、
仕事が分担される前から、
服を作ってきたのだった。

そして、
服は、
野山に「生(は)えている」わけではないから…

…自分の「のぞみ」に、
あわせよう、
として、
野山のものを、
人間が、
その「のぞみ」に合っているやり方で…

…その「やり方」で、
人間と、
「のぞみ」を、
つなぎあわせた。

「縫いあわせる作業」というやり方が、
人間に、
毛皮や草木から服を作り出した。

「服を着たい」という「のぞみ」を、
かなえてきた。

だから、
「使う価値」を作りだすという、
「役に立つ労働」は…

…ひとびとのつながりの、
そのしくみが、
どうなっていようと…

…人間が生きるために、
必要なことだった。

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