労働の価値 その2
--- 8-1 ---

D 「おかねとの関係」

「おかねとの関係」の式はこうだ。

布が 2m = 金が3g
上着が 1着 = 金が3g
茶が 600g = 金が3g
コーヒーが1200g = 金が3g
小麦が 3kg = 金が3g
鉄が 80g = 金が3g
商品Aが x量 = 金が3g
その他の商品量 = 金が3g
    :    :
    :    :

「ふたつだけの関係」から「いろんなふたつだけの関係」、
「基準ひとつの関係」と、
それぞれ変わっていくときには、
式のしくみも変わっていた。

一方、
「おかねとのあいだの関係」に変わるときは、
そうではない。

布の代わりに金を、
「ぜんぶに同じ基準」とする、
それだけの話しだ。

変わるのは次のことだけだ。

つまり、
そのときその場所のひとたちは、
こう 考える。

金の「自然な姿」は、
「ぜんぶで同じ基準」の姿だ。

こう思いこむ。

   ダンダン ソンナフウニ ミエテキタ…

そのため、
そういうことだ、
ということになってしまう。

そう思いこむことだけがちがうのだ。

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