労働の価値 その2
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というわけで、
上着や布など、
いろんな「使う価値」、
つまり商品は、
自然からとった材料と、
労働が、
結びついたものなのだ。

だから、
上着や布から、
それぞれに「役に立った労働」を、
のぞいていく、
引いていく…

…すると、
あとには、
もとから野山にあった、
そのままの、
毛皮や草木が、
残るのだ。

人間は、
ものを作るときには、
「できるようにしか」、
できないのだ。

つまり、
材料の姿を変える、
それしか、
できない。

しかも、
このように労働するときでさえ、
自然からの力を借りねば、
ならないのだ。

というわけで、
労働「だけ」が、
「使う価値」の、
もとではない。

労働だけが、
商品という富の、
もとではない。

労働と自然、
ふたつから、
生まれるのだ。

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