労働の価値 その2
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暮らし方と宗教は、
だんだん、
関係がなくなっていく。

毎日ふつうに働いているときのかかわりあいが、
ひととひと、
あるいは、
ひとと自然のあいだで、
すじみちが通ってくる。

すると、
関係なくなってくる。

そして、
ひとびとが思い思いにあつまって、
自分たちが思うように暮らし方、
つまりものを作るしくみを決めるようになる。

自分たちでこうしようと決め、
そうしていく、
そうなって、
はじめて、
なぞなところを捨てるのだ。

しかしそうするには、
そのひとたちは、
物にささえが、
必要なのだ。

ひとびとがあつまって暮らしていける、
そのために必要な品々。

なにをどうやって用意するか。

そういったことが。

そして、
こうしたことも、
長い時間をかけてできあがってくるものだ。


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