労働の価値 その2
--- 7-6 ---

「布2m = 金3g」という、
一番かんたんな価値のあらわしかたを、
みてみよう。

金が、
布の価値の大きさを、
あらわしている。

すると、
もうこのときから、
思ってしまう。

金が価値の基準の姿なのは、
金のそのままの姿働きだ、
と。

布とのつながりは、
関係ない、
そう思ってしまう。

そのときその場所のひとたちが、
そう思ってしまう。

こういうことを、
私たちは知ったのだ。

そんなふうに、
まちがって見える。

これが、
どうして変えられない決まったものになっていくか。

私たちは、
ここをつきつめてきた。

そしてかんたんなあらわし方から、
ぜんぶに同じな基準の姿が、
金のような特別な商品のそのままの姿と合体する。

あるいは、
おかねの姿にみがきあげられていく。

まちがって見えているのが、
ここまでくることで、
完成する。


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