労働の価値 その2
--- 1-2 ---

商品は、
おかねでぜんぶ切りそろえられるようになるのでは、
ない。

商品から、
同じ大きさの無色透明の「価値」の「駒」を、
1個ずつ、
切ってそろえていくわけではない。

逆だ。

どの商品も、
労働だ。

この労働を、
価値にあらわしなおそうとしている。

労働はもともと、
切りそろえることのできるものだ。

だから価値を、
ひとつの決まった商品で同じように測っていくことが、
できるのだ。

ぜんぶに同じな価値の「目盛り」で、
測りなおすことができるのだ。

おかねであらわすことが、
できるのだ。

商品のなかには、
もとから、
労働時間という、
価値の「目盛り」がある。

価値の「目盛り」としてのおかねは、
その労働時間を、
そういうふうにあらわしなおさなければならない、
として、
そうなった姿だ。


< 215 / 426 >

この作品をシェア

pagetop