労働の価値 その2
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こんなことが続いていく。

すると、
おかねの名前が、
重さの名前とべつになる。

それがふつうになる。

おかねの目盛りのお手本は、
代々、
伝えられるものである。

そして、
いろんなところで使えることも大事だった。

だから、
法律で決めるようになる。

決まった量の金属、
たとえば金1貫を、
決まった数に等分して、
それに名前がつくわけだ。

たとえば、
金4分の1貫が1両、
とか、
決めるわけだ。

そしてこれを、
さらに細かく等分する。

たとえば1両の4分の1の金が、
1分、
そのまた4分の1が1朱になる、
など。

というわけで、
あいかわらず、
おかねは、
決まった量の金属だ。

名前と、
分け方が変わったのだ。

≪江戸期の貨幣の交換レートはさまざまである。
うち、代表的なものとして、「金1両 = 銀60匁 = 銭4貫文」の場合を考える。
重量で見た銀60匁は現在の価値でおよそ11万円。銅4貫は7千円になる。
なおまた、1両の価値は現在の価値で500万円程度と換算できる。
これは現在、金およそ1.3kg、尺貫法では350匁、約3分の1貫目の重量に相当する。
なお江戸期、1両の4分の1を1分、その4分の1を1朱と呼んだのは、事実である。≫

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