労働の価値 その2
--- 7-3 ---

ねだんを使うと、
たとえば鉄1トンの価値を言うことができた。

これと交換できるのが、
10gの金のような、
決まった量の商品だ。

こうすれば価値を言うことができた。

これは価値を測るときの関係と同じだった。

しかしねだんを言うときは、
「金が鉄と」交換できるとは、
言わない。

だからもし商品が、
交換する価値としての働きを、
ほんとうに示してみようとするなら。

そのときは、
自分のそのままの姿は捨てなければならない。

だから、
頭のなかだけの金だったものから、
ほんとうの金に変わらなければならない。

ザリガニが殻を脱ぎ捨てたり、
神父様がご自身の罪をざんげしたり、
そうした変わり方とよりも難しいかもしれないが。

< 245 / 426 >

この作品をシェア

pagetop