労働の価値 その2
--- 7-5 ---

たとえば、
鉄の持ち主が、
自分がほしい商品をもっている別の持ち主の前にたったとき。

このとき、
おかねと比べられたときの姿が、
鉄のねだんだった。

だから、
このねだんを指さし、
「ほら、この鉄はいま、おかねだ!」と言ったとする。

すると、
相手は言うだろう。

「 あなたの言う そのおかねに、
  金のほかに ごみがどれだけ まぜられているか、
  あなたは それは 調べたようだ。

  しかし あなたは ごまかしている。

  言いなさい、
  そのおかね、
  あなたはほんとうに、
  もっているのか」
それはまるで天国でダンテが、
自分でまじめなキリスト教徒だと、
言ったとき、
聖ペテロが言ったことと、
そっくりだ。


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