労働の価値 その2
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そんなふうに、
いらないものと いるものと、
まるで物を、
出し入れしているようなのだ。

ひとつの、
役に立つ労働から作られたものが、
ほかのものと、
とりかえられる。

そして商品は、
ほんとうに使いみちが引き出される場所まで、
流れつく。

するとこのとき舞台が、
「交換」の場面から、
「使用」の場面に、
きりかわる。

そして、
私たちが今考えているのは、
「交換」の場面のほうだ。

だから、
商品が流れているありさま全部のなかから、
しくみが決まっているところだけを、
考えなければならないのだ。

つまり、
商品が姿を変えるところ。

ひとのあいだで、
物の出し入れをしているような、
その姿だけ。

それだけを、
考えなければならないのだ。

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