労働の価値 その2
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たとえば、
ひとつの商品の姿、
布が変わるとき。

このとき、
いつもふたつの商品、
つまり布とおかねという商品が、
交換される。


そしてこのとき、
見てさわってわかるもののこと、
ばかりを、
考えると…

…つまり、
布という姿かたちのこれと、
金という金属のあれを、
交換する…

…このことばかりを考えると…

…商品の「姿」になにがおきているのか、
を、
みすごすのだ。

だから、
わかっていないのだ。

しかし、
「売り物」としてみたときの金は、
おかねではない。

布がねだんを、
金で言うと、
そのときおかねに、
姿を変える。

じつはそういうことだった。

しかしこれをひとは、
みていない。

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