労働の価値 その2
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布は、
男には、
ただの「価値」だけがあるものだ。

商品、
「売り物」だ。

布はそういうものなので、
金、
つまり布の価値を形であらわすものと、
交換で、
売られていく。

そしてこの、
ただの「価値」の姿の物が、
べつの商品、
聖書と交換で、
売られていく。

この聖書は、
使われる物として、
男の家へやってくる。

これで、
彼の信仰心が、
満たされる。

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