労働の価値 その2
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これの いちばん かんたんなものを言えば、
じゅうぶんだろう。

商品によって、
それを作る時間は、
長かったり短かったり、
したのだった。

フルーツのように、
ある季節にしか作れないもの、
というのもある。

だから、
ほかの商品の持ち主が買い手としてでてくるまえに、
商品の持ち主が、
売り手になる、
ということがおきる。

決まったひとたちのあいだで、
いつも同じ売り買いが続くなら、
商品をどう売るかは、
どう作られるかで決められる。

この商品は、
この市場のなかで作れるが、
あれは、
遠くの市場にしかなかったり、
する。

ここではカツオが獲れるけれど、
カニは獲れない、
などということだ。

ほかにも、
たとえば家を借りるなら、
それは1年とか、
借りるあいだを決めて売られていく。


買ったほうが、
ほんとうに商品を受け取れるのは、
この「1年」が終わったときのはずなのだ。

ということは、
このひとは、
商品を受け取る前に、
買っている。

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