労働の価値 その2
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だからたとえば、
商品の持ち主が、
そのとき自分のもっている商品を売り、
相手は、
おかねが入ったらそのとき渡そう、
という、
約束だけして、
買っている。

売り手は、
「そのときになったら渡せよ」と、
命じるひとになる。

買い手は、
「そのときになったら渡します」と、
やる約束に、
しばられるひとになる。

商品の変身のすすむ道すじが、
ここでは変わってしまっている。

だから、
おかねも、
新しい働きをもつ。

おかねは、
「払う」道具になる。

≪「掛売り」の話し。
なお、「命じるひと」が「債権者」、「シバラれるひと」が「債務者」である。≫

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