労働の価値 その2

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払う道具としてのおかねの働きは、
なにもつながないという、
「異常」がある。

払いがおたがいで打ち消されるなら、
おかねは、
頭のなかだけで計算されるおかね、
そんな価値の目盛りとして働くだけだ。

これが、
もし、
ほんとうに払いをするならば、
話しは違う。

このときには、
おかねは、
流す道具として、
そこにある。

つまり、
物の出入りがなくなって、
「ほかのものの手をひっぱっていく」姿であらわれるのではない。

ひとびとにふつうな労働が、
とくにそうした形をとったものとしての、
商品。

交換する価値が、
それ自身の価値として、
そこにある、
商品。

つまり、
なにがなんでも、
商品であるというような、
商品として、
あらわれる。