労働の価値 その2
--- 0-0 ---

商品を生産するなら、
分業している。

だが、
分業していても、
商品を生産していない、
ことは、
ある。

大昔の国の中には、
仕事が、
ひとりひとりに割り振られて、
分けられている国も、
あった。

だが、
だからといって、
そうして作られたものが商品、
「売り物」になっていた、
わけではない。

あるいは、
アンパン工場では、
小麦粉をこねるひと、
アンをつめるひと、
生地を焼くひと、
袋につめるひと、
と、
仕事は、
分かれる。

分かれているけれど、
このひとたちのあいだで、
「作ったもの」が、
商品、
「売り物」として、
交換されている、
わけではない。

商品は、
めいめい勝手にできるような…

…それぞれが、
べつになって、
作っている、
ような…

…そんなようなときには、
作られたものは、
商品として、
おたがいに向かいあい、
交換される。

< 7 / 426 >

この作品をシェア

pagetop