先生がくれたもの~運命に導かれて~
「いえ、何でも無いです。」
「いいですよ。答えられる事なら何でもお答えしますよ。」
「あの、…私のこと覚えていませんか?」
「森上さんのことですか?」
「はい。」
「…。」
オレは考えた。
森上響子に過去に会ったという記憶がないのだ。
だが彼女がここまで言うならきっと会った事があるはず。
だが一体。
「あ!その頃は森上響子ではなく山野響子でした。後に両親が離婚しまして、それで森上になりました。」