先生がくれたもの~運命に導かれて~
決別―純―
検査の後、瑠璃は疲れたと言ってすぐに眠った。
オレはそんな瑠璃を隣で見守った。
さっきの事で瑠璃はどんな事を思ったのだろう?
…
オレは瑠璃のことを不安にさせたに違いない。
医者なのに、オレは瑠璃に…
そう思うと後悔が止まない。
瑠璃の病気が治らないのは分かっていた事だ。
だけど、オレは治すと誓った。
絶対に瑠璃の病気を治す、と。
だけど、さっきの検査の結果を見て愕然とした。
瑠璃の体はどんどん病気に蝕まれていっていた。
オレが来た時のレントゲンと今日のレントゲンを比べても、その差は子供にも分かる。