先生がくれたもの~運命に導かれて~
…
結婚…
考えた事なんて勿論なかった。
あたしは結婚なんて一生出来ないってそう思ってた。
日本の法律では女の子は16歳で結婚出来るけど、あたしの場合それまで生きられるか生きられないかだったし。
それにそれを越えた今だって、結婚したどころであたしはすぐに死んじゃうから夫の方が残されちゃう。
だから“結婚”なんてあたしとは縁もゆかりも無い単語だった。
「勿論、瑠璃にその気がないならそれでいいんだ。一生を左右する事だし。」
「先生、」
今度はあたしが先生を抱き締めた。
「ウェディングドレスは先生が選んで。」