先生がくれたもの~運命に導かれて~
中には宮森小百合と…水無瀬瑠璃がいた。
この患者、なんか知らねぇけどガンミだし。
「小西純です。よろしく。」
「あ、あの…み、水無瀬瑠璃です。」
「瑠璃ちゃんか、可愛い名前だね。」
「あ、ありがとうございます。」
変な患者だと、オレは思った。
担当医の変更なんて何回も経験してきたはずなのに、やたら緊張してやがる。
何なんだこいつ?
「そんなに緊張しなくていいんだよ。もっと楽にして。体にもあんまり良くない。」
「はい。」
「じゃあ、午後の検査の時にまた来るね。その時はあんまり噛むなよ。」
「はい。」
「じゃあね。」
そう言ってオレは病室を出た。