先生がくれたもの~運命に導かれて~
パチンッ
そんな音が聞こえた。
そして
「何なんだ今頃!!」
普段はあまり聞く事が出来ないお父さんの怒声が聞こえた。
あたしは身を固くした。
普段お父さんはあまり怒らない。
仕事の方では恐れられてるらしいが、あたしは何故だかよく分からなくなったぐらいだ。
だが今日のお父さんは本当に怖かった。
「何だ?あの鬼畜院長の差し金か?権威が落ちたらとっとと手の平返しやがって、残りの金を全部搾り取る気か?」
「違います。」
先生が静かに答えた。
「だったら何だ?何であの病院の医者がわざわざこんな事をする?」