先生がくれたもの~運命に導かれて~
…先生、あたしの為にお父さんに頭下げてくれたんだ。
あたしは自分の手の平をギュッと握った。
そしてあたしは自覚した。
あたしは、自分の病気を治さないといけないんだ。
先生達に治してもらうんじゃなくて、自分自身で治すのだ。
またお父さんの声が聞こえた。
「私は間違っていたした。」
お父さんの声はとても静かだった。
「貴方は医者です。患者のことを思い、そして尽くす…声を荒げて本当に申し訳なかった。」
「いえ、そんな、こちらこそ、瑠璃さんのことを助ける事が出来ず、本当に申し訳ございませんでした。」
「もう謝らないでください。そんな事より小西先生、」
「何でしょうか?」
「これからも瑠璃のことをよろしくお願いします。」