先生がくれたもの~運命に導かれて~
「…なら話は早い。これからも瑠璃のこと、よろしくお願いします。」
…え?
お父さん怒らないの?
あたし先生は絶対お父さんに打たれると思った。
だけど…
「あの、許していただけるのでしょうか?」
「はい。あなたがいてくれるおかげで瑠璃が幸せなら、瑠璃はそれ程大きくない時から自分の病気が治らない事を悟っていました。どれだけ辛かった事か…でもそんな生活の中で瑠璃が幸せを見つけてくれたなら、私もとても幸せです。」
「水無瀬さん…ありがとうございます!!」
あたしはホッと胸を撫で下ろした。
お父さん…
知らなかった。
お父さんがそこまであたしのこと思っててくれたなんて。
だから…今すっごい感動。
ちょっと泣きそうだし。
ありがとう、お父さん。
先生とあたしのこと許してくれて
あたしのことずっと大事に思ってくれて
ありがとう。
「瑠璃!」
ホッとしたのも束の間、お父さんが大きな声であたしを呼んだ。
「そこにいるんだろ?」
…バレてた?
「こっちに来なさい。」
あたしは障子を開けて中に入った。