先生がくれたもの~運命に導かれて~
「座りなさい。」
あたしは先生の横に座った。
「そんなに緊張するな。結婚前の両親への挨拶みたいじゃないか。」
「お父さん!」
「冗談だ。でももっと楽にしなさい。体にも良くない。」
あたしは体の緊張を解くように深呼吸した。
「話は最初から聞いていたな?」
「うん。」
「そういうわけで、お父さんは瑠璃と小西先生のことを反対する気はない。」
「お父さん、ありがとう。」
「礼なんて言うな。」
お父さんは少し照れる。
「それで、小西先生、否純君。」
あたしと先生はビックリした。
あたしだって先生のこと名前で呼んでないのに。
「はい、水無瀬さん。」
「…お父さんと呼んで構わん。」
えぇ!!
あたし達は更に驚く。
お父さんは本当に先生のこと認めてるんだ。
「あ、でも、」
「でもじゃない。それでいいんだ。」
「…はい。お父さん。」
「瑠璃が新しく行く病院について教えてくれないか?」
「分かりました。」