先生がくれたもの~運命に導かれて~
「だって、…好きな人が死ぬの見届ける事しか出来ないんだよ?」
瑠璃は真っ直ぐにオレを見つめて、それからオレを視界から外した。
「あたしが先生の立場だったら、そんな事出来ない。」
「…る、」
「それにね、…あたしも辛いんだ。」
「オレがいて?」
「うん。」
おかしいのはお前だよ。
この前と言ってる事逆じゃねぇか。
オレはその事を瑠璃に伝えた。
「この前まではそうだった。でも…先生といると怖いの。」
「それは…」
「死ぬのが。」
瑠璃はオレが言うのを躊躇った言葉をアッサリと言ってしまった。