先生がくれたもの~運命に導かれて~
「前はこんなに怖くなかった。だけど、先生に出会って怖くなかったの。」
「それはオレのせいじゃないと思うぞ。瑠璃はその、時期が段々近づいていってるから、そう思うだけじゃねぇか?」
「そんなんじゃない!そんなんじゃ…」
「瑠璃、」
「あたし、もうすぐ死ぬのに…」
瑠璃は静かに言い始めた。
「どうして先生はあたしの前に現れたの?」
「…」
「どうしてあたしのことをめちゃめちゃにするの?」
そう言って瑠璃は
また目に涙を浮かべた。
オレは返事をする事が出来なかった。
精神錯乱状態の彼女に、言うべき言葉が見つからなかった。