先生がくれたもの~運命に導かれて~
「大丈夫かな?あたし。」
「大丈夫だよ。ほら、環境が変わったからかもしれないじゃん。新しい担当医の先生来てさ。」
『小西純です。』
そう言った時の笑みを思い出す。
なんかドキドキする。
「そう、かも…」
「分からないけどさ、小西先生って、いろんな意味で今までの先生とは違うと思うんだ。私、小西先生だったら瑠璃ちゃんのことちゃんと看てくれると思う。」
「それは、ないよ。」
だって小西先生は普通の人間だもん。
治せないって分かったら、すぐにどっか行っちゃう。