先生がくれたもの~運命に導かれて~
それから間もなくだった。
「小西先生!」
木場先生が真剣な面持ちで病室に入ってきた。
「どうかなされましたか?」
「見てほしいレントゲンがありまして。」
オレは何か嫌な予感がした。
「行きましょう。」
オレらは木場先生の部屋に行った。
そこで見せられたレントゲンは、瑠璃の脳のものだった。
「これは…」
それは決して認めたくない事実。
「瑠璃ちゃんが僕や小西先生に何も言わずに出ていったのは、恐らくは…」
瑠璃の脳は一部が死滅状態だった。
だが…これはオレが何もしてやれない領域だった。
脳はオレの専門外なんだ。