先生がくれたもの~運命に導かれて~
「ねぇ先生、」
「今は何も言わないで。」
「ご免なさい。」
検査し終えると、小西先生はあたしに言った。
「どうかした?」
「あの…あたしの心臓の音、大丈夫だった?」
「そうだな…思ってたより良かったな。」
「え?」
「これなら治るかもな。」
「あたしの病気、治るの?」
「治るに決まってるじゃん。っつか、その為にオレは日本に来たんだよ?」
「え?先生、日本人じゃないの?!」
「れっきとした日本人だよ。両親共に日本人。まぁその話はまた今度な。とりあえず検査の結果のやつとかあるから。」
「はい。」
「じゃあ、お大事に。」
そう言って小西先生は病室を出た。