先生がくれたもの~運命に導かれて~
オレは不思議な感覚を覚えた。
『ありがとう』
そう言われて何故かホッとした。
そんな変な気分で、オレは検査を始めた。
そして、いつもよりも速く検査が終わった。
「はい、午前の検査終わり!」
「ねぇ先生、」
「どしたの?」
「…外行きたい。」
「外?外って病院の外?」
「ううん。庭でも屋上でもいいの。1回でいいから病室から出たい。」
もしかしてこいつ…
「…それで泣いてたの?」
「…多分。」