先生がくれたもの~運命に導かれて~
あたしの外に行きたいっていう我儘を、小西先生は嫌な顔1つせずに受け入れてくれた。
それなのに…あたし…
小西先生のこと余計に困らしちゃった。
自分の患者にあんな事言われたら、そう考えると胸が苦しかった。
そして、その胸の苦しみを感じた時だった。
ドクンッ
あたしの心臓が大きく動いた。
「あっ…」
あたしは自分の胸を掴んだ。
だんだんと息が苦しくなってきた。
どうしたら…
あたしは残っている力を振り絞ってナースコールを押した。