先生がくれたもの~運命に導かれて~
だが、その目にはクマが出来ていた。
小西先生はきっと一晩中あたしの傍に着いていてくれたんだ。
ご免ね、先生。
あたしはそう言おうとして起き上がった。
すると…
「先生?!」
小西先生はあたしを抱き締めた。
夢かと思った。
まだあのまま眠っていて、これは神様が与えてくれた最後の幸せな夢だと。
でも、だとしても信じられなかった。
「先、生?」
あたしはもう一度先生の名前を呼んだ。
あたしは賭けをした。
これで返事が返ってきたらこれは現実で、返って来なかったら夢っていう、何の根拠もない賭け。