その瞳に…魅せられて ~番外編~
胸に突き刺さる痛みと絶望感。
ジキルはギリッと歯軋りを鳴らして
部屋へ逆戻りした。
早足に…。
(…らしくない)
そうジキルは自分でも分っていながら…
この嫉妬心は抑える事が出来なかった。
抵抗しないルアンに苛立つのではなく…
それを止めさせる事が出来ない自分が…
どうしようもなく苛立たしかった。
部屋に戻ると…
「どうだった?」と、
気にするレナを通り過ぎ…
自分の部屋へ入った。
苛立つ気持ちを壁に当てつけ、
握り拳を握る。
如何したらいいのか…。
最早ジキルもわからなくなっていた。