遠くから来た男の子

破へんを探して

「渡り鳥の情報は、広い範囲なうえに確かなんだ」

「でも、どうして鹿が大事にしているのかしら?」と、レムが不思議そうに聞くと、

「どうやらこの鹿は、他の鹿との戦いで大事な角を折ったらしい。だから、失った角の替わりに破へんをつけているらしいんだ」

「そうか、なるほどね!」と、レムが興奮して言いました。
「これから僕は、その鹿に会いに行こうと思う」と、男の子が言うと、

「私たちもいっしょに行くわ。その破へんって、きっとPかCね。片方の角が無いならならP、両方ならCを上手く使うんじゃない?」
と、リズが身を乗り出して、手で角をつくって説明しました。
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